ちくま文庫

みれいちゃん

『自由な自分になる本 増補版』解説

3月のちくま文庫新刊、服部みれいさん『自由な自分になる本 増補版』より人気写真家の川島小鳥さんによる解説を公開します。

こんにちは。写真家の川島小鳥と申しますッ。この度この本『自由な自分になる本 増補版 S E L F C L E A N I N G B O O K 2』の解説を承りまして、非常に光栄に思います。

服部みれいさんと僕の出会いは、みれいさんが作っていた旧『マーマーマガジン』との出会いにさかのぼります。薄くてかわいいジンのような不思議なマーマーを友人にすすめられて読み始めた2 0 0 9年頃、カヒミ・カリィさんやフジコ・ヘミングさんが出てる面白い雑誌、という認識でいたころ、そしてかつてのみれいさんと同じくスピリチュアルアレルギーだったあのころ……小雨降る表参道を歩いていました。足元はコンバース、雨がしみこんで冷たい、心も冷たかった……と思います。突然、「マーマーマガジンに出てた冷えとりソックスというものを買ってみよう!」というひらめきに突き動かされて、すぐそばにあったお店でソックスを発見して購入してみました。帰って靴下をはいた時の安心感は今でも忘れられません。マーマーで冷えとりの図などを改めて読んでわかったようなわかっていないような状態だけど、心がホッとして、これはいいーー、と思いました。それから今日まで冷えとりを続けているので、自分に合っていたのだと思います。変化は、まず、夏と冬が大嫌いで、この2つの季節がなくなってもいいと思っていたくらいだったのですが(笑)(エアコンは必須)、両方好き、というのが大げさならば、全然大丈夫になりました。足寒頭熱→頭寒足熱になったおかげだと思います。『未来ちゃん』という写真集を作っている時に通っていた佐渡島では、昔ながらの茅葺き屋根の日本住宅に居候しており、冬は雪が降り積もり、部屋の中が外より寒いのでは??! というくらいなのですが、靴下重ねばき+湯たんぽでしのげたし、あれほど嫌いで何も考えることができなかった夏を好きになった結果、年中常夏の場所に行きたい! と思って台湾に通い始め、結果3年かけて『明星』という写真集を作ることになりました。台湾ではみんなビーサンの、靴下重ねばきは不思議がられたり、ぽこっとしててかわいい靴下だね! と言われたり、スーツケースの3分の1が靴下ということで有名になったり……。

話を戻すと、その頃から、冷えとりをはじめこの本にも出てくる、呼吸法、弓田ごはん、ホ・オポノポノ、数秘術、などなど、みれいさんが紹介してくれるものは布ナプキン以外全て試してみるという、ズブズブのマーマーボオイになっていったわけですが。2 0代後半のあの頃、自分の欲望や夢を持て余し、人間関係でボロボロになったり、いろんなことが不安で怖すぎたあの頃、みれいさんとマーマーに出会っていなかったらどうなっていたんだろう? というくらい、みれいさんの著書やブログに助けられてきました。僕の周りのマーマーガアルやボオイたちも然り、日本中にみれいさんの紹介してくれる知恵によって強くしなやかに、優しくたのしく変わっていった人たちがたくさんいることは容易に想像できちゃいます。

たまに街を歩いていてふと疲れていたり不安そうな顔をした女性を見ると、がんばれーというか、少しでも心安らかに今日1日をあの人が過ごせますように、と少しだけ祈りの気持ちになることがある。これからはますます女性性の時代で、現代社会で女性たちがそれぞれの居場所を見つけ、自信を持って毎日を楽しく生きていってほしいと思う。お母さんも女子中学生も彼氏持ちもご無沙汰も、ギャルもヤンキーも、みんなそれぞれにすばらしくあってほしいと思う。みれいさんはずっと女性の味方で、1 0年も前からすべての女性の中に眠っている輝きを出せるようにずっと応援してきて、それもジメジメ慰め風でもなくビシバシ叱咤激励風でもなく、本当にその人が自立できるようにそれをやったから、実は命からがらであったと思うし、すごい勇敢な革命家なんだと思います。

女子たちのビッグママ時代をひと段落されて、最近の『あたらしい移住日記』(大和書房=刊)で、みれいさんは作家になりました。みれいさん、というより服部みれい、という呼び名がしっくりくる感じがします。またさらにいろんなものをかなぐり捨てて自由な自分になったみれいさん。その勇気と文学への献身に、僕も奮い立たされるものがあります。美人で聡明+ユーモアっていいですよね。1ファンとして、これからの服部みれいが楽しみですッ!

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