『私のつづりかた』『ぼくの東京全集』

小沢信男さんと、82年前の通学路を歩く(後編)

『私のつづりかた』『ぼくの東京全集』刊行記念!

今年2月に刊行された『私のつづりかた』は、作家の小沢信男さんが1935年、小学校2年生のときの「つづりかた」(作文)を読みなおし、当時と現在を往来して書いた、とてもユニークな一冊です。この本と、小沢さんの65年分の文章をまとめた『ぼくの東京全集』(ちくま文庫)刊行を記念し、2016年11月に小沢さんと、母校の銀座・泰明小学校から銀座8丁目のご実家の跡地まで82年前の通学路を辿りなおした記録を公開いたします。後編は、学校から小沢さんの家へ! (文責:筑摩書房編集部 写真:藤部明子)

前編に引き続き、泰明小学校の中を歩きます。

○音楽室と図工室

屋上へ向かう途中、教室にいくつか入ってみました。

音楽室。小沢さん「音楽室、当時もここだったね。音楽は苦手だった」
図工室。展覧会間近で、作品であふれています。見て「すごいね。かなり勝手気ままだね」と小沢さん。

小沢さん「当時、絵の先生が途中で代わって、最初は勝手気ままに描かせてくれる先生だったんだけど、後の先生は「写生」にこだわってちょっとつまらなくなってしまった」

『私のつづりかた』には、小沢さんが小学校時代に描いた絵の数々が収められていますが、途中で確かにタッチが写生よりに変わっています。いまの子ども達は、低学年の頃の小沢さん同様に、自由に、のびのびと図画を楽しんでいるようです。

小沢さんが1年生の時に書いた登校風景。

 

小学2年生の小沢さんが描いた教室の絵。『私のつづりかた』では、このような当時の小沢少年が描いた絵が多数収録されています。

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