・The bottom line is that …(重要なのは……だ)
・Let’s see if …(……かどうか見てみよう)
・I’d appreciate it if you would[could]…(……していただけるとありがたいのですが)
・Off the top of my head, …(思いつきで言うのですが、……)
こうした決まり文句が口をついて出てくるような「音読の反復トレーニング」を十分にしていないのです。
The secret to improving your English is to read sentences you understand out loud again and again.
(英語がうまくなる秘訣は、意味のよくわかる英文をくりかえし音読することです)
このことをぜひ頭に入れておいてください。
もうひとつは、「語彙の不足」です。文法的な用意はあっても、語彙がとっさに頭に浮かばない。そんなもどかしい思いをした経験をしたことがありませんか。
日本人の場合、読んで把握できる理解語彙(passive vocabulary)は多いのに、話して伝えられる表現語彙(active vocabulary)が少ないという欠点があります。
教養とは語彙です。ほとんどの相づちを「マジ?」と「ヤバ!」ですませている人がものごとを深く理解したり的確に分析することができるでしょうか。語彙が少ないと、いつまでたっても「適切な言語化」というスキルが身につきません。それどころか、先立つ語彙がなければ、コミュニケーションはほとんど成立しないのです。
Without grammar, very little can be conveyed; without vocabulary, nothing can be conveyed.
(文法力がないと、ほとんど伝わらない。語彙がないと、まったく伝わらない)
このことを肝に銘じておいてください。
ビジネス英語における「教養」は、獲得したフレーズの数と仕入れた語彙の数で決定されるといっても過言ではありません。
本書では、このことを念頭において執筆に情熱を傾けました。各ユニットの冒頭には定型フレーズや慣用句を並べ、それを使った例文を使ってみようで示し、語彙力を増やせるように工夫しました。ぜひ、音読をくりかえし、語彙を増強してください。
本書がみなさんの役に立てたならば、これにまさる喜びはありません。The trick is to keep it fun.(コツは楽しくやること) Happy reading!(楽しくお読みください!)And give new phrases a try!(そして、新たに覚えたフレーズをぜひ使ってみてください!)
キャサリン・A・クラフト
Kathryn A. Craft
*
第120講 「……してください。」 "Just …"
日本人は "please" を誤解しています。お願いごとをする場合、"please" をつければ丁寧になると勘違いしているのです。
ネイティブは "please" をつけた命令文を「お説教されているようだ」、あるいは「へりくだりすぎている」と感じています。とくにメール文で "please" を使用すると、「いくぶん不快」と感じる人が多いというのも事実です。
では、どうしたらいいのでしょうか。そこで登場するのが "just" です。"just" を使うことで、命令の表現をやわらげたり強めたりすることができるため、相手にいらぬ不快感を与えることはないのです。
使ってみよう!
▶ Just let me know if you need any help.
(手助けが必要だったら、遠慮なく言って)
▶ Just send a proposal to our office by the 15th.
(15日までに弊社のオフィスにご提案書を送ってくだ
さい)
*send a proposal to A「Aに提案書を送る」
▶ When the package arrives, just call me.
(小包が着いたら、私にお電話ください)
(……続きは本書にてお読みください!)