日本思想史の名著を読む

千数百年におよぶ日本思想史上には、画期となる名著が多数生まれてきた。あるときは神話や物語、説話の形で、さらには歴史書・史論、社会・政治評論、そして近代学問のスタイルをとって現れた名著たちを選りすぐって読み解くことで、「人間とは何か」という普遍的な問いへの各時代の思考様式を明らかにする。

苅部 直

苅部 直かるべ ただし

1965年東京都生まれ。東京大学教授。専門は日本政治思想史。著書に『光の領国 和辻哲郎』(岩波現代文庫)、『丸山眞男――リベラリストの肖像』(岩波新書、サントリー学芸賞)、『鏡の中の薄明』(幻戯書房、毎日書評賞)、『秩序の夢』(筑摩書房)など。