
二人の出会い
石丸 吉田さんと出会ってから、7、8年くらいになるのかな。
吉田 最初はどこでしたっけ?
石丸 鹿児島県の沖永良部島での撮影かな。銀水洞。
吉田 僕がテレビに出始めの頃ですね。
石丸 コーチ兼アシスタントみたいな感じで、吉田さんがいたね。
吉田 石丸さんは、洞窟大好き。芸能界では、洞窟のご意見番みたいな位置づけですよね。
石丸 テレビだと、そんなに危険なところには行けないからね。そうじゃないところはツアーに参加したり。そんなに入った数は多くないですよ。だから、自然の洞窟に入るという番組があったら、すぐに飛びつく(笑)。
吉田 2回目は、富士山の火山洞窟での撮影でしたよね。そこは立原さんという火山洞窟学会の会長さんがよく行っていて、70歳近くてとても元気なんだけど、ガイドは吉田くんやってくれないかと。それで、うちのメンバーでやったんですよ。で、「来るの誰ですか?」と聞いたら、石丸さんだった。石丸さんは、どんなところに行っても淡々としていて、変わらないですよね。洞窟に対する緊張感が少ない(笑)。

子供の頃
石丸 ところで、吉田さんは小さな頃はどんなだったの?
吉田 誰も見たことのないもの、まだ発見されてない生き物を自分で探したり見つけたりする、というのが子供の頃からの憧れでしたね。
それで、生き物が好きだからたくさん飼っていて、小学校6年生のときがいちばん多くて、100種類くらい飼ってました。変わった動物だとワニとか。ペットショップにワニがいて、母に「ちゃんとエサをやるから~」って、かなりねだって買ってもらいました。とにかく生き物が好きで、それと同時に、図鑑の絵と文章を写すのが趣味でした。
石丸 へー。図鑑まるまる?
吉田 はい。昆虫から始まって魚類、両生類、爬虫類と、順番にずーっと。大学ノートにまず絵を描いて、どんな生態なのかを全部写していく。学校から帰って来たら飼ってる生き物たちにエサをやって、それから夜は図鑑を写すというのが毎日の日課でした。未確認生物も大好き。ネッシーとか、雪男とか。
石丸 どっかにいるんじゃないかって?
吉田 そう、そんなことばっかり考えていて、「本当はツチノコ、いるんじゃないか」とか。それが思春期になって、ぱったり興味がなくなって(笑)
石丸 なるほどね。
吉田 それから21歳になるまで、生き物とか一切興味がなくなってしまって、まったく離れた生活でした。
石丸 運動は?
吉田 サッカー部でした。選手にもならないようなレベルでしたけど。体は特別鍛えてはなかったけど、野山に行って遊んで、いつのまにか本領発揮。川の激流を渡って、川向こうから「みんな来いよー」とか言って、誰も来ないとか。体力にはある程度自信があったから、その後山登りを始めた時は「簡単だろう」と高をくくってたところはありました。初めて八ヶ岳に行った時は洗礼を受けましたね。